ドイツ語の副詞を勉強する!重要語の一覧と文中での位置。

ドイツ語の副詞を勉強する

今回はドイツ語の副詞がテーマ!

ドイツ語の学習では「副詞」がフォーカスされることはあまりない。冠詞・名詞・動詞・形容詞など使い方の難しい単語が多いので後回しにされてしまうのが理由だろう。

しかし、「jetzt」や「wirklich」といった多くの重要単語は副詞に分類される。副詞について一度、頭の中を整理してみるのは有意義なことだ。

この記事では、ドイツ語の副詞をタイプごとに分類したうえで、文中での使い方を例文ととに確認していこう!

副詞とは?

副詞 Adverb

副詞は本来の使い方でいえば、文中の動詞もしくは文全体に意味を付加する品詞。ただし、他の品詞に部類できない語句が副詞に分類されてくるため、副詞に分類される語句の特徴や用法は様々。

ドイツ語においては形容詞が副詞としての役割を果たすこともある。
関連記事: ドイツ語の形容詞を習う。格変化と重要単語の一覧!

副詞の分類

副詞に分類される語句を整理してみよう。

一般的に副詞として知っておきたいのは以下の3つの副詞。

この記事では、一般的に副詞として考えられている「動詞を修飾する副詞」「動詞以外を修飾する副詞」について解説していきたいと思う。

  • 動詞を修飾する副詞
    (例) jetzt, manchmal, hier, gern
  • 動詞以外を修飾する副詞
    (例) etwas, auch, wirklich
  • 否定をあらわす副詞
    (例) nicht, nie
    否定文に関する記事で説明

その他にも以下のような語句が副詞に属する。
(以下に分類される副詞は中級以降で習う。)

動詞を修飾する副詞

まずは動詞を修飾する副詞を確認していこう。

動詞を修飾する副詞は役割からさらに4つに分類することができる。

  • 時間に関する副詞
  • 頻度に関する副詞
  • 位置や方向に関する副詞
  • 様態をあらわす副詞

時間に関する副詞

副詞の中でもっとも多いのが時間に関連する副詞。
時間に関する副詞を一覧で確認しよう。

heute今日
gestern昨日
morgen明日
übermorgen明後日
jetzt
geradeたった今
nun今から
baldまもなく
sofort今すぐ
nochまだ
bereitsすでに
schonすでに
Morgenとmorgen
ドイツ語では、「der Morgen」は朝を意味する名詞。「morgen」は明日を意味する副詞だ。発音はまったく同じなので同じ単語と思ってしまうが、この2つの単語は区別して考えるようにしよう。なお、「明日」を意味する名詞はドイツ語には無い。

頻度に関する副詞

物事の頻度をあらわす副詞を確認していこう。
次の副詞は頻度が多いものから順番に並んでいる。

immerいつも
meist大抵
oftしばしば
manchmal時々
seltenまれに
einmal一度
wiederふたたび
nochmalsもう一度

位置や方向に関する副詞

次に位置や方向に関する方向を見ていこう。
ここで反対の意味を持つ単語を一緒に紹介した。

  • hier ここに ⇔ dort あそこに
  • oben 上に ⇔ unten 下に
  • rechts 右に ⇔ links 左に
  • hierher こちらへ ⇔ dorthin そこへ

様態をあらわす副詞

様態(どういった状態か)を示す副詞について見ていこう。

gern喜んで
soそのように
anderes違った方法で
gemeinsam一緒に
zusammen一緒に

動詞以外を修飾する副詞

次に動詞以外の語句、もしくは、文全体を修飾する副詞を見ていこう。

動詞以外を修飾する副詞は以下の3パターンに分類できる。

  • 程度をあらわす副詞
  • 対比を意味する副詞
  • 推量をあらわす副詞

程度をあらわす副詞

程度をあらわす副詞を見ていこう。このタイプの副詞は形容詞の前に配置して形容詞を修飾するかたちで使う。(genugのみは形容詞の後に置く)

etwas少し
ziemlichかなり
fastほとんど
sehrすごく
ganzまったく
besonderes特に
genug充分に
zu~すぎる

対比を意味する副詞

次に他との対比をあらわす副詞を見ていこう。auchを除き対比を行う語句の前に配置する。

nur~だけ
auch~も
sogar~すら
insbesondere特に

推量をあらわす副詞

最後に推量をあらわす副詞だ。ここに記載した単語はよく使うものばかりだ。

wahrscheinlichたぶん
vielleichtひょっとすると
sicherきっと
natürlichもちろん
selbstverständlichもちろん
wirklich本当に
unbedingt絶対に

関連記事: ドイツ語の推量表現を総まとめ

副詞の文中での位置

ドイツ語を日常的に使っていれば自然な副詞の位置はおのずとわかってくると思う。しかし、一度ここで整理して確認しておこう。

副詞の基本的な配置

通常、副詞は3格の目的語の後、そして、4格の目的語の前に配置される。

Ich sende Frau.Muller heute eine Nachricht.
今日、ミュラーさんにメッセージ送るよ。

ただし、副詞の意味を強調したい場合はその他の位置に配置することもできる。上記の文でならば、以下の2つのバリエーションも考えられる。

  • Heute sende ich Frau.Muller eine Nachricht.
  • Ich sende heute Frau.Muller eine Nachricht.

3格の目的語・4格の目的語ともに代名詞である場合は、副詞は文末に配置する。

Ich zeige Ihr es nochmals.
それを彼女にもう一度言っておくよ。

形容詞を修飾する副詞の場合

形容詞を修飾する副詞は形容詞の前に配置することが多い。

Seine Idee finde ich sehr gut.
彼のアイデアは最高だよ。

この文では、副詞「sehr」が形容詞「gut」を修飾している。

前置詞と組み合わせる場合

副詞は前置詞と組み合わせて使えるものもある。

Der Kuchen von gestern ist im Kühlschrank.
昨日のケーキは冷蔵庫の中にあります。

時間や方向・位置をあらわす副詞

位置や方向をあらわす副詞では、名詞の後に副詞を配置することもできる。

Durch die Tür rechts findest du die Toilette.
右のドアを通り抜けるとトイレがあります。

比較級・最上級を持つ副詞

通常、副詞は比較級・最上級を持たないが、以下にあげる4つの副詞は例外的に比較級・最上級のかたちで使用できる。

baldeheram erhesten
gernlieberam liebsten
ofthäufiger / öfteram häufigsten
sehrmehram meisten

副詞の比較級・最上級を使った例文

Ich lerne gerne Französich. Aber ich lerne lieber Englisch. Am liebsten lerne ich Deutsch.
私はフランス語を習うのが好きです。英語を習うのはもっと好きです。一番好きなのはドイツ語を習うことです。 

まとめ|ドイツ語の副詞を習う。

さて、今回はドイツ語の副詞について勉強してきた。

ドイツ語の多くの重要単語は副詞に属する。この記事に掲載した単語はどれもよく使うのでぜひ覚えておいてほしい!

まとめ
  1. 副詞にはおもに「動詞を修飾する副詞」「動詞以外を修飾する副詞」「否定をあらわす副詞」の3つのタイプがある。
  2. 副詞は通常3格の目的語の後、4格の目的語の前に配置されるが、副詞の単語を強調したい場合は位置を変えることもできる。
  3. 3格の目的語・4格の目的語がともに代名詞である場合は副詞は文末に配置する。

ABOUTこの記事をかいた人

ベルリンに住むドイツ語研究が趣味のお兄さん。2009年よりベルリンに住むベルリナー、本当は名古屋出身。 通算で2年ほどドイツ語学校に通い、上級レベルにあたるドイツ語C1試験に合格済み。2年6か月の職業訓練(Ausbildung)を終えたのち、ドイツ企業で医療系ソフトウェアの開発に従事する。