「zwar aber」や「je desto」。複数の語句からなる接続詞。

ドイツ語の複数語句の接続詞

ドイツ語には、「zwar … aber」や「je … desto」のように2つのパートからなる接続詞がある。
今回はこのような複数の単語から構成される接続詞を勉強しよう。

これらの接続詞は数は多くないが頻繁に使われるものが多い。
また、Telcなどのドイツ語試験でも、文法の問題としてよく出てくるので重要だ。

では、見ていこう!

複数の単語からなる接続詞

複数の単語からなる接続詞には、以下のものがある。

  • zwar … aber
  • entweder … oder
  • weder … noch
  • nicht nur … sondern auch
  • sowohl … als auch
  • einerseits … andererseits
  • je … desto/umso

複数の単語からなる接続詞はドイツ語ではMehrteilige Konnektorenと呼ばれる。

使い方のルール

複数の単語からなる接続詞の使い方をzwar … aberを例にとって見てみよう。

Zwar ist mein Deutsch gut, aber lerne jeden Tag Neues.
私のドイツ語はまずまずだ、しかし毎日新しいことを習う。

もしくは、

Mein Deutsch ist zwar gut, aber ich lerne jeden Tag Neues.

1つ目の単語(例ではzwar)は文の最初か3番目のポジションに置かれる。
2つ目の単語(例ではaber)はコンマで区切られた後に配置される。

zwar … aber

「zwar A aber B」は、”たしかにAではあるがBである”という意味。

Unser Unternehmen ist zwar nicht riesig, aber im stark wachsenden Kurs.
私達の会社はたしかに巨大ではない、しかし確かな成長コースの中にある。 

zwarは単体で、「つまり」「それも」などの意味でも使われる。

entweder … oder

「entweder A oder B」は、”AかBのいずれか”という意味。
entweder … oderの場合、oderの前はコンマで区切らない。

Sie können entweder das Steak bestellen oder das vegetarische Menü.
あなたはステーキを注文することもベジタリアンメニューを注文することもできます。

AとBで同じ動詞を用いる文では2回めの動詞を省略できる。

Ich möchte entweder Programmierer werden oder als Projektmanager arbeiten.
私はプログラマーになるか、プロジェクトマネージャーとして働きたい。
Entweder Ja oder Nein.
イエスかノーかだ。

weder … noch

「weder A noch B」は、”AでもなくBでもない”という意味。

Er hat weder Geld, noch Lust zu arbeiten.
彼はお金も無ければ、働く気力もない。
Weder besitzt der Bewerber die Qualifikation, noch die Kommunikationsfähigkeit.
応募者は適正も持っていなければ、コミュニケーション能力も無い。

nicht nur … sondern auch

「nicht nur A sondern auch B」は、”AだけではなくBも”という意味。

Deutschland ist nicht nur wirtschaftlich stark, sondern auch kulturell interessant.
ドイツは経済的に強いだけでなく、興味深い文化を持ち合わせている。
Nicht nur habe ich zu viel gearbeitet, sondern auch zu wenig getrunken.
私は働き過ぎただけでなく、あまり飲み物を飲んでいなかった。

sowohl … als auch

「sowohl A als auch B」は、”Aと同様にBも”という意味。

Der Film ist sowohl lustig, als auch spannend.
この映画はおもしろいと同時にわくわくする。
Wir haben sowohl ein großes Haus, als auch einen großen Garten.
私達には大きな家と同様に大きな庭もある。

einerseits … andererseits

「einerseits A andererseits B」は、”Aの一方でBである”という意味。

Einerseits möchte ich viel reisen, andererseits möchte ich Geld sparen.
私はたくさんの旅行がしたい一方で、お金を貯めたい。
Er hat einerseits viele Freunde, andererseits hat er keine feste Freundin.
彼はたくさんの友達がいる一方で、特定のパートナーはいない。

je … desto

「je A desto B」は、”AであればあるほどBとなる”といった意味になる。
他の複数の語句からなる接続詞とは違い、形容詞の比較級のかたちと共に使われる。

Je mehr Geld man ins Lernen investiert, desto größer die Chance.
勉強にお金を投資すればするほど、チャンスは大きくなる。
Je besser ich das Thema verstehe, desto interessanter ist es.
そのテーマは理解すればするほど面白くなる。

なお、同様の表現に「je … umso」がある。
使い方や意味は同じだが、je destoほどよくは使われない。

まとめ
  1. ドイツ語には、「zwar … aber」や「je … desto」のように2つのパートからなる接続詞がある。
  2. 1つ目の単語は文の最初か3番目のポジションに置かれ、2つ目の単語はコンマで区切られた後に配置される。ただし、entweder … oderではコンマは付かない。
  3. 「je desto」は形容詞の比較級のかたちと共に使われ、AとBの数値・度合いが関連して上がるのを表現する。

ABOUTこの記事をかいた人

ベルリンに住むドイツ語研究が趣味のお兄さん。2009年よりベルリンに住むベルリナー、本当は名古屋出身。 通算で2年ほどドイツ語学校に通い、上級レベルにあたるドイツ語C1試験に合格済み。2年6か月の職業訓練(Ausbildung)を終えたのち、ドイツ企業で医療系ソフトウェアの開発に従事する。