ドイツ語の動詞の活用、人称変化を学ぶ。

ドイツ語の人称変化

今回は動詞の人称変化について勉強していこう。

ドイツ語では文の主語によって動詞の形が変化する。慣れるまではとても面倒なものだけど、これを覚えないと文が作れないので勉強していこう!

では、見ていこう!

動詞の人称変化とは?

動詞の人称変化とは主語の変化により動詞の変化のことを言う。
また、人称変化は動詞の活用とも呼ばれる。

英語の文法を思い出してほしい。「I know」が「He knows」になったりと、主語によって動詞に-sや-esが加わったりするのを覚えているはず。

ドイツ語の場合は、変化のバリエーションが英語よりも多い。

基本的な活用

動詞の活用の仕方を勉強していこう!

基本的な変化

ドイツ語の動詞のほとんどが-enで終わる。この-enが語尾と呼ばれるもので、この部分が主語によって変化する。

wohnen(住む)を例にして基本的な人称変化のパターンを見ていこう。

  • 主語が「私」の場合
    Ich wohne in Japan.
    私は日本に住んでいる。
  • 主語が「君」の場合
    Du wohnst in Japan.
    君は日本に住んでいる。
  • 主語が「彼」の場合
    Er wohnt in Japan.
    彼は日本に住んでいる。
  • 主語が「彼女」の場合
    Sie wohnt in Japan.
    彼女は日本に住んでいる。

人称変化の覚え方

動詞の人称変化についてはいい覚え方がある。それが「エストテンテン」だ。
下の表を見てほしい。先ほど習った動詞の人称変化に主語が複数形のパターンを足したものだ。

Ich wohne in Japan.私は日本に住んでいる。
Du wohnst in Japan.君は日本に住んでいる。
Er/Sie/Es wohnt in Japan.彼/彼女/それは日本に住んでいる。
Wir wohnen in Japan.私たちは日本に住んでいる。
Ihr wohnt in Japan.君たちは日本に住んでいる。
Sie wohnen in Japan.彼らは日本に住んでいる。

動詞の変化を上から見ていこう。
ichではwohneだから語尾は「e」
duではwohnstだから語尾は「st」
er, sie, esは同じ活用をする。語尾は「t」だ。
wirでは 「en」
ihrは「t」
複数形のsieでは「en」が語尾。

これを並べるとe, st, t, en, t, en。「エストテンテン」となる。

動詞の人称変化は自然に慣れてしまうと思うので、それほど心配しなくても大丈夫だ!

他の例で確認する

lernen(習う)を例にして、もう一度、動詞の人称変化を確認してみよう。

Ich lerne Deutsch.私はドイツ語を習う。
Du lernst Deutsch.君はドイツ語を習う。
Er/Sie/Es lernt Deutsch.彼/彼女/それはドイツ語を習う。
Wir lernen Deutsch.私たちはドイツ語を習う。
Ihr lernt Deutsch.君たちはドイツ語を習う。
Sie lernen Deutsch.彼らはドイツ語を習う。

これも上から順に語尾を並べるとe, st, t, en, t, en。「エストテンテン」だ。

主語が代名詞でない場合

主語が代名詞でない場合も動詞は活用して使う。
この場合は主語が単数か複数かによって動詞の活用が決定する。

  • 主語が単数の場合
    彼/彼女/それと同じ活用をする。
  • 主語が複数の場合
    私たち/彼らと同じ活用をする。(つまり不定詞の形)

主語が単数のパターン

いくつか例文で確認しよう。まずは主語が単数である例だ。

Thomas arbeitet in einem Restaurant.
トーマスはレストランで働いています。   
Das Auto fährt sehr schnell.
この車はすごく速く走ります。  

主語が複数のパターン

次に主語が複数のパターンもいくつか紹介しよう。

Menschen wohnen auf der Erde.
人間は地球上に住んでいる。
Kinder sind immer fröhlich.
子供たちはいつも楽しそうだ。

seinとhaben

「sein」と「haben」は両方とも非常によく使われる動詞だ。
この2つの動詞は特に不規則な活用をするので覚えておこう。

seinの活用

seinは英語のisにあたる単語。ドイツ語ではとにかくよく使われる。

ichbin
dubist
er/sie/esist
wirsind
ihrseid
sie/Siesind

habenの活用

habenは英語のhaveにあたる単語。こちらもとても良く使われる単語だ。

ichhabe
duhast
er/sie/eshat
wirhaben
ihrhabt
sie/Siehaben
まとめ
  1. ドイツ語では主語の単語により動詞の形が変化する。この変化を「動詞の活用」または「人称変化」と呼ぶ。
  2. 動詞の活用は「エストテンテン」と覚えると分かりやすい。
  3. seinとhabenは極めて不規則な変化をする。

ABOUTこの記事をかいた人

ベルリンに住むドイツ語研究が趣味のお兄さん。2009年よりベルリンに住むベルリナー、本当は名古屋出身。 通算で2年ほどドイツ語学校に通い、上級レベルにあたるドイツ語C1試験に合格済み。2年6か月の職業訓練(Ausbildung)を終えたのち、ドイツ企業で医療系ソフトウェアの開発に従事する。