ドイツ語の推量表現を総まとめ!動詞・助動詞・副詞を使った推測。

助動詞を使った推量

今回は今までに習ってきたドイツ語の推測・推量の表現を整理して確認しよう。
中には正しい文章なのだが、日本語を母国語とするものにとっては違和感を感じるような表現もある。
場面に応じた適切な表現が出来るように勉強していこう。

推測表現の種類

ドイツ語での推測・推量の表現には、以下のようなバリエーションがある。

  1. 動詞を使うパターン
    denken, glaubenなど
  2. 助動詞を使うパターン
    können, müssenなど
  3. 副詞を使うパターン
    vielleicht, wahrscheinlichなど
  4. 未来形を使うパターン
    「Es wird regnen」など

上から順番にそれぞれを見ていこう!

動詞を使った推測表現

まずは動詞を使った推測表現を見てみよう。
動詞を使った推測表現では、推測を意味する動詞の後にコンマが付き、その後に、推測する内容が来るという構文になる。

以下にあげる動詞については、dassを省略して主文・副文の関係を組み立てることができる。

denken

「考える」「想像する」などの意味でも使われるdenkenだが推測の意味でも使われる。

Ich denke, sie ist schwanger.
彼女は妊婦だと思うよ。
Er dachte, das Problem sei einfach zu lösen.
問題は簡単に解けると彼は思っていた。

glauben

おもに「信じる」の意味で使われるglaubenだが、推測の意味でも使うことができる。

Ich glaube, ich habe einen Fehler gemacht.
なんか失敗した気がするなぁ。
Wir glauben, dass unser Unternehmen eine große Zukunft hat.
私たちの会社には明るい未来があると思います。

denkenとglaubenの使い分け

前項で紹介したようにdenkenもglaubenも「~と思う」という意味で使われる。
両者の違いを一言で述べると、denkenは客観的な事実から推測をおこなった時に、glaubenは主観的な印象から推測をおこなった時に使われる。

schätzen

「見積もる」「評価する」の意味を持つschätzen、これも推測の意味で使うことができる。

Ich schätze mal, dass der Preis bis zum Ende des Jahres steigt.
今年の終わりまで値段の上昇は続くと思うね。

vermuten

vermutenは「予測する」という意味を持つ動詞だ。

Du vermutest, dass deine Tasche gestohlen ist. 
あなたはカバンが盗まれたのかと思った。

助動詞を使った推測表現

ドイツ語には、könnenやmüssenといった6つの助動詞があったね。
これらの助動詞を使って文章に推測の意味を加えることができる。
英語に慣れ親しんでいる人ならわりとすぐに感覚を掴むことができると思う。

könnenの推測表現

könnenは推測表現として非常によく使われる。

不定詞のパターン

könnenを不定詞のかたちで使う場合は、「そうかもしれない」という程度の確信度となる。

Es kann sein, dass es heute noch schneit.
今日はまだ雪が降るかもしれない。 
Es kann vorkommen, dass der Strom ausfällt.
今日は停電になるかもしれない。

接続法2式のパターン

könnenを接続法2式のかたち(könnten)で使うと、「もしかしたら~」というかなり控えめな表現となる。

Es könnte sein, dass es heute noch schneit.
ひょっとしたら今日はまだ雪が降るかもしれない。
Es könnte passieren, dass sie zu spät kommt.
もしかしたら彼女は遅れてくるかもしれない。

nurと組み合わせる

könnenとnurを組み合わせて使うと、確信の度合いがぐっと高まる。

Es kann nur so sein, dass das Wetter heute besser wird.
今日は天気が良くなるに違いない。

否定文でのkönnenの使用

nichtやkeinを推測のkönnenと一緒に使う場合、確信を伴う否定の表現となる。

Es kann heute nicht schneien.
今日雪が降るのは考えられない。
Das kann kein schöner Tag werden.
今日はいい天気になることはないだろう。

müssenの推測表現

「~しなければいけない」という意味を持つmüssenだが、高い確信度を持つ推測の表現として使える。

不定詞のパターン

müssenを不定詞のかたちで使う場合、もっとも確信度の高い表現となる。

Das muss ein Missverständnis sein.
それは絶対に誤解だよ。

接続法2式のパターン

müssenを接続法2式のかたちで使う場合、確信度は下がる。

Es müsste in der Schublade sein.
それは確か引き出しの中にあったはず。

sollenの推測表現

不定詞のパターン

sollenは不定詞のかたちでは「~らしい」「~だそうだ」といった、誰かから聞いた内容をあらわす際に用いる。

Es soll wohl dort viele Elite-Studenten geben.
あの学校にはたくさんの優秀な学生がいるらしい。

接続法2式のパターン

接続法2式solltenを使う場合は、「~であるはずだ」といった予測の文となる。

Es sollte eigentlich nicht schwierig sein.
これはそれほど難しくはないはずだ。

dürfenの推測表現

dürfenを推測の意味で使う場合、常に接続法2式のかたちで使う。

Es dürften noch mehr Besucher kommen.
訪問者はまだ来るかもしれない。

mögenの推測表現

mögenを使った推測表現は他の助動詞とはパターンが異なる。
「Es mag sein, dass ~, aber ~」という決まった構文で使われることが多い。

Es mag sein, dass er noch sehr jung ist, aber er hat beste Kenntnisse.
彼はとても若いようだが、一番豊富な知識を備えている。

助動詞の確信の強さ

今までに習ってきた助動詞を、確信の強い順に並べると以下のようになる。

muss müsste mag soll solltedürfte kann könnte

副詞を使った推測表現

通常の文に副詞を付け加えることによって推測の表現を作ることもできる。
これも非常によく使われる表現だ。

wahrscheinlich

wahrscheinlichは日本語だと「おそらく」にあたる表現だが、70~90%ぐらいの確信度と考えていいだろう。

Wahscheinlich wird die Wirtschaft in China weiter wachsen.
中国の経済成長まだ続くだろう。

vermutlich

vermutlichは日本語だと「おそらく」にあたるような表現だが、50~70%ぐらいの確信度と考えていいだろう。

Das Mädchen ist vermutlich eine Schwester von ihr.
あの子はおそらく彼女の姉妹だろう。

vielleicht

vielleichtは日本語だと「たぶん」や「もしかしたら」にあたる表現だが、wahrscheinlichやvermutlichよりも確信度は落ちる。
また、文脈によって確信度が大きく変わってくるのも特徴。目安としては20~60%ぐらいだろう。

Mein Chef hat das Meeting vielleicht vergessen.
ボスはたぶんミーティングを忘れているだろう。

副詞の確信の強さ

この項で習った副詞3つに、同じく推測をあらわす副詞のmöglicherweiseとeventuellを加えて、確信の強い順に並べると以下のようになる。

wahrscheinlich vermutlich vielleicht möglicherweise eventuell

未来形を使った推測表現

ドイツ語の未来形は推測の意味で使うこともできる。

Sie wird morgen Kopfschmerzen haben.
彼女は明日頭痛になるだろう。
Der Zuschauer wird begeistert sein.
観客は感動するに違いない。 

ドイツ語の未来形について、勉強したい人はこちらの記事をどうぞ!

その他の推測表現

es ist möglich

möglichは可能という意味の形容詞だが、「es ist」と組み合わせることによって推測の表現となる。

Es ist möglich, dass sie vergessen hat.
彼女は忘れているのかもしれない。
まとめ

  1. 推測をあらわす動詞のうちよく使われるのは、denken・glauben・schätzen・vermutenなど。
  2. ドイツ語の6つの助動詞を使って推測の意味を文に加えることもできる。特にkönnenやmüssenはよく使われる。
  3. 副詞を使った推測表現は確信度の高い順に、wahrscheinlich、vermutlich、vielleichtとなる。

ABOUTこの記事をかいた人

ベルリンに住むドイツ語研究が趣味のお兄さん。2009年よりベルリンに住むベルリナー、本当は名古屋出身。 通算で2年ほどドイツ語学校に通い、上級レベルにあたるドイツ語C1試験に合格済み。2年6か月の職業訓練(Ausbildung)を終えたのち、ドイツ企業で医療系ソフトウェアの開発に従事する。