この記事では、ドイツ語学習に役立つ参考書を12冊ピックアップして紹介する。
ドイツ語の参考書は英語と比較するとあまり多くは出版されていない。しかし、そんなドイツ語参考書の中にも学習の大きな助けとなる優れた参考書は少なくない。
大学などで授業を受けている人も参考書をうまく組み合わせることによって、より早く目標とするレベルに達することができる。
自分の学習タイプに合った参考書を見つけて、自分のドイツ語知識をアップデートして、さらに学習のモチベーションも維持しよう!
では、見ていこう!
目次
独学でドイツ語を勉強したい!
独学でドイツ語を勉強したいという人のためのお勧めの参考書をピックアップした。どれも、1冊で文法・単語・発音が学べる万能な参考書だ。
しっかり身につくドイツ語トレーニングブック
- 対象レベル: 初級
- 楽しめる度: ★★★
- オススメ度: ★★★★
アマゾンでベストセラーに選べれているドイツ語の参考書。よく売れているだけあって非常にバランスの取れた内容となっている。
この本の特徴は、文法と単語を並行して習っていく構成と章ごとの練習問題にある。もちろん単語の発音はCDを使って確認することができる。
語学の学習に必要な「文法の理解」、「語彙を増やす」、「問題を解いて習得度を確認する」などがこれ一冊で完了できる。もしドイツ語の参考書を”一冊だけ”選ぶとしたら、この本を選んでおけば間違いない!
ドイツ語のしくみ《新版》
- 対象レベル: 初級
- 楽しめる度: ★★★★
- オススメ度: ★★★★
単語の発音や基本的な文法といったドイツ語の”しくみ”を文法用語を一切使わずに説明する、画期的なドイツ語の参考書。しかし、知っておきたいドイツ語の特徴は漏らさず押さえている点が秀悦だ!
ドイツ語に関するコラムも充実していて、ドイツ語を勉強しているという感覚は無しに、ドイツ語の基本が80%くらい理解できる奇跡の一冊だ。
この本はドイツ語の特徴をざっくりと知りたい人、ドイツ語の授業を受ける前の予習をしたい人、ドイツ語には興味があるが「文法アレルギー」の人に特にオススメしたい!
英語と一緒に学ぶドイツ語
- 対象レベル: 初級・中級
- 楽しめる度: ★★★
- オススメ度: ★★★★
「英語とドイツ語を同時に学ぶ!」ドイツ語も学習者であれば一度は夢見る魅惑的なコンセプトだけど、果たしてそんな事が可能なのだろうか?この本はそんな疑問に対するひとつの答えと言える内容となっている。
英語とドイツ語は両者ともゲルマン祖語に分類される兄弟とも言える関係にある言語、しかし、イギリスの激動の歴史とともにスマートに簡素化された弟の英語と較べて、兄であるドイツ語はあまりにも古風だ。
この本は、英語の例文と比較しながらドイツ語の文法を学んでいくという構成となっている。多くの人が馴染みのある英語と比較することによって、他の参考書よりも分かりやすくドイツ語の特徴にフォーカスできている。
既に英語の知識がある人も、英語を復讐しながらドイツ語を学習したい人にもオススメできる一冊だ。
CD付 ゼロから始めるドイツ語
- 対象レベル: 初級
- 楽しめる度: ★★★
- オススメ度: ★★★★
「CD付 ゼロから始めるドイツ語」は20年以上に渡って読まれ続けている定番のドイツ語入門書。
文法説明と、それを確かな知識にする練習問題、そして、その知識を応用するテキストから構成されている。それぞれのページの情報量が豊富で、ドイツ語の文法の基礎を効率よく学ぶことができる。
ドイツ語入門者であれば安心して選べる1冊と言えるだろう!
文法の知識を強化したい!
ドイツ語学習の成否のカギを握るのはやはり文法!ここでは、ドイツ語の文法をわかりやすく解説してくれる参考書を紹介しよう。
ドイツ語のスタートライン
- 対象レベル: 初級
- 楽しめる度: ★★★
- オススメ度: ★★★
「ドイツ語のスタートライン」は数々のドイツ語参考書や辞書の著者として有名な在間進先生が書いた参考書。日本におけるドイツ語学習のスタンダードと呼べるような内容となっている。著者が最初に買ったドイツ語の参考書もこれだ。
ポイントは押さえつつも出来るだけ優しい日本語で書かれているのが特徴。また、間違えやすい点については書き込み形式で書かれているのも親切だ!
一度、文法の難しさからドイツ語に挫折した人もこの本を読んで再度ドイツ語学習に挑戦してみる事をオススメする!
これならわかる ドイツ語文法 入門から上級まで
- 対象レベル: 中級・上級
- 楽しめる度: ★★★
- オススメ度: ★★
ドイツ語の文法を包括的に学びたいという学者タイプの人にはこちらの参考書をオススメしたい。「NHK語学講座」の講師である鷲巣由美子先生が書かれているだけあって、複雑なドイツ語の文法を納得のいく形で説明できている。
ある程度の文法用語を知らないと理解するのは難しいかもしれないが、初級から上級者までドイツ語学習に必要となる文法の知識が網羅的に書かれている貴重な一冊だ。
中級者・上級者の人が文法への理解を深めるために使うのであれば非常に頼もしい一冊だろう!
マイスタードイツ語コース [文法] Meister Deutsch Kurs 1
- 対象レベル: 初級・中級・上級
- 楽しめる度: ★★★★
- オススメ度: ★★★★
ドイツ語学者であった関口一郎氏の書いた3冊のシリーズで構成されるドイツ語解説書。
シリーズ1冊目は「文法」、2冊目は「表現」、3冊目は「語法」と名付けられており、それぞれにフォーカスしている部分が異なる。
90年代に書かれた本で時代を感じさせる表現が目立つが、難解なドイツ語をウィットに富んだ文章でおもしろく説明してくれる良書。
ドイツ語学習に疲れた時は、一度、手に取って読んでみてほしい!
ネイティブのリアルなフレーズを学びたい!
文法が難しく日本語とは多くの部分で異なるドイツ語を覚えるコツはフレーズで覚えること。ここでは使えるドイツ語のフレーズがたくさん学べる参考書を紹介しよう。
日常ドイツ語会話ネイティブ表現
- 対象レベル: 初級・中級
- 楽しめる度: ★★★
- オススメ度: ★★★★
「日常ドイツ語会話ネイティブ表現」は日常生活で遭遇するあらゆる場面に対応できるドイツ語のフレーズ集。シチュエーションごとに章が組まれているので目的の単語を素早く見つけることができる。
「ネイティブ表現」というタイトルの通り、収録されている言い回しはどれもネイティブにとって自然な表現だ。初級~中級レベルの学習者がこの本を読めば、「これが知りたかった!」というフレーズがたくさん見つかるはずだ。
この本ではCDで収録されているフレーズの発音が確認できるのだが、非常に聞き取りやすい発音で好感が持てる。
気持ちが伝わる! ドイツ語リアルフレーズBOOK
- 対象レベル: 中級・上級
- 楽しめる度: ★★★
- オススメ度: ★★★★
ネイティブが使うリアルな表現にフォーカスしたドイツ語のフレーズ集。この本は特に学校やドイツ語コースでは習わないような表現を中心に紹介している。
収録されているフレーズは、ドイツに住んでいればよく耳にするが、他の参考書には載ってないようなフレーズばかりだ。まさに「リアル」なフレーズだ。
日本でドイツ語を習ってきた人が、ドイツ語圏の国に留学や移住する際には持っておくと心強いはず一冊だ。すでにドイツ語の上級者の人も、この本に目を通してみると「ネイティブが意図したニュアンス」がより深く理解できると思う。
ドイツ語の語彙を増やしたい!
ドイツ語の単語をテーマごとに集めた単語集を紹介しよう。
クラウンドイツ語単語1600
- 対象レベル: 初級
- 楽しめる度: ★★★
- オススメ度: ★★★
初級者向けの単語集としてはすでに定番とも言える一冊。選びぬかれた語彙1600語がセクションごとに分かりやすく分類されている。効率よくドイツ語の基本単語を制覇した人にはもってこいの1冊だ。
付属の赤シートを被せることによって日本語の意味を隠すことができる。単語を片っ端から暗記していく、というスタイルが好きな人にはうれしい作りとなっている。
独検に対応しているので独検の合格を目標とする人にもオススメできるぞ!
創作者のためのドイツ語ネーミング辞典
- 対象レベル: 初級・中級・上級
- 楽しめる度: ★★★★★
- オススメ度: ★★★★
この本は「カッコいいドイツ語」にフォーカスした単語集。響きのいいドイツ語単語やドイツの名前を探すクリエイターの人たちに向けて作られている。
ドイツ語の知識を前提としていないので、すべての単語にカタカナの表記がなされている。お気に入りの単語を探すだけで勉強ができてしまう優れた一冊だ。
また表紙や挿絵のイラストが美しく見ているだけでも楽しめる。ドイツ語の魅力や面白さを再発見させてくれる一冊でもあるので、中級者や上級者の人も一度読んでみてほしい!
見るだけで楽しく学べる「暮らし」と「文化」 ドイツのことば図鑑
- 対象レベル: 中級
- 楽しめる度: ★★★★
- オススメ度: ★★★
ドイツ大使館の公式HPで連載中のコラム「今週のドイツ語」を書籍化した1冊。
タイトルの通り愛嬌あふれるイラストと共にドイツ語の勉強ができる楽しい参考書となっている。
まとめ | お薦めのドイツ語参考書12選!
この記事ではお薦めのドイツ語参考書を12冊、目的別に紹介してきた。
気になる一冊は見つかっただろうか?どの参考書を買うべきかまだ決めかねている人のために、僕のお薦めの組み合わせを紹介したい。
単語帳
ある程度の量の単語を覚えていなければ、そもそも勉強を始めるのが難しい。
⇒「クラウンドイツ語単語1600」
文法書
単語を覚えたならば基本的な文法を覚えて文を組み立てよう。
⇒「ドイツ語のスタートライン」
辞書
本格的にドイツ語学習を始めるなら紙の辞書は一冊持っておくべき。
ドイツ語の紙の辞書を探している人はこちらの記事をどうぞ!
この3冊を中心に学習が進んできたら、ドイツ語会話中心の参考書を買い足していくのがいいだろう!